
戦前・戦後は宝塚スターとして活躍後、昭和を代表する歌手・エンターティナーだったスーパースター越路吹雪(愛称 こーちゃん)は1980年に56歳で亡くなりました。ワタクシはリアルタイムで覚えています。
越路吹雪と言えば 【リサイタル 】ローカルテレビで「今年もこーちゃんがやって来る」と札幌での【リサイタル 】の宣伝していました。
コンサートとリサイタルの違いは何なのか?疑問に思ったものでした。
おぼろげな記憶では、越路吹雪はドレスを裾をひるがえしながらステージを軽やかにかけまわり、 【ろくでなし】【愛の賛歌】音の高低や長短が外れた歌い方と、派手な化粧のイメージしかなかったです。子供に良さがわかってたまるか!ですけど。
越路吹雪を演じる瀧本美織ちゃんを初めて知りました。絶頂期を演じるのは元宝塚トップスター大地真央。他にも宝塚OGの出演が話題になりました。
宝塚音楽学校の卒業式のシーンでしょうか?右は音羽信子約の咲妃みゆちゃん。昨年7月まで雪組の娘役トップでした。
洋服の方が岩谷時子さんを演じる木南晴夏さん。聡明で品があって控えめで芯が通った感じを素敵に演じていました。
岩谷時子さんは元々は宝塚歌劇団で今も続く専門誌 【歌劇】の編集者。宝塚音楽学校の生徒だったこーちゃんと知り合い、こーちゃんが退団後は一緒に上京しマネージャーを務めた。
そのかたわら語学力、センス、文才を活かして作詞家・訳詞家としての才能を開花。一番有名なのは加山雄三 【君といつまでも】でしょうか?
ワタクシが初めてその名前を認識したのは、郷ひろみのデビュー曲 【男の子女の子】でした。
海外ミュージカルの翻訳の先駆けでもあり、ミュージカル界の戸田奈津子か?そんな重鎮となっても、こーちゃんが亡くなるまで支えて続けた。
二人の友情を超える友情と絆は以前 【越路吹雪物語】として舞台化され、“ちぃママ”が好きだろうと思って観ていきました。
2003年3月8日 札幌市民会館。
こーちゃん役は池畑慎之介(ピーター)、お時さんを高畑淳子が演じていました。
パンフレット見直すまで、真木小太郎役の永島敏行は忘れていました。
ピーターがとてもチャーミングに演じてるいたことは忘れていませんよ。
後半はこーちゃんオンステージで、真っ赤なドレスに身を包み微笑む姿、ドラマティックに歌う姿に、あ〜こんな感じのキラキラなスーパースターだったんだろうなと印象の残る舞台だった。
さてさてドラマ編だけど、美織こーちゃんメイクでぐっと宝塚ぽくなります。
こーちゃん役が瀧本美織ちゃんから大地真央に代わりました。歌の途中で歌いながら替わってしまった瞬間は寂しかった。
子供時代→娘さん、大人→老年期への役替わりはわかるのだけど、30代→30代の役替わりは不自然。
確かに越路吹雪を演じるには美織ちゃんの歌は物足りないけど、歌上手い人が歌っても所詮はフィクションなのです。
2〜3年しか経ってないのに30年後にしか見えなくて、最後まで美織こーちゃんでよかったのにと思う。
こーちゃんだけでなく、恋人役の音楽家 内藤法美氏も長谷川純から吉田栄作に替わりました。
長谷川純君も初めて知りましたが、若い音楽家のひたむきさと固さが、実際の内藤氏もこうだったのでは?と思わせた。
ちょっと老け感もあるのでこのままでよかったのに・・・長谷川純君の出番が短かったのが惜しまれます。せめて結婚するまではこのキャストで演って欲しかった。
結婚発表会見。こーちゃん35歳、内藤氏30歳と史実どおりの設定。どう見ても熟年婚カップルか?吉田栄作は内藤法美の感じがしないし、しわがれた声が気になる。
大地真央はずいぶん若くは見えるし、歌は流石の上手さだけと、なんか別のドラマになってしまった感じ。
岩谷時子役替わりの市毛良枝さんは、より雰囲気ぴったりでこれ以上ない配役ながらやはり晩年感が・・・
双子のザ・ピーナッツ登場とか時代を感じるドラマはそれなりに面白いです。連ドラ観るのは昨年の 【植木等物語】以来でして( 笑 )
とことん昭和が好きなワタクシ…だから同僚とテレビの話題はまったく合いません。こりゃ仕方ないね( 笑 )
越路吹雪を今の宝塚OGで言うと誰かな・・・と例える人が浮かばない。時代が変わり今の芸能界は宝塚OGが飽和状態なのです。
だから正に唯一無二のスーパースターだったのかも知れない。