2012年03月17日

武士の家計簿

加賀百万石金沢を舞台に映画も本も面白かった。

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そう言えば劇場で見逃したなあ、亡くなった森田作品だなぁと言うわけでレンタルで観ました。加賀藩のご算用係(財務官僚)として代々仕えた猪山家の幕末財政改革物語。いつしか年収の2倍の借金をかかえ着物や本も家中の家財を売り払い借金を整理するあたりがハイライトか?

古文書から幕末の武士の暮らしを読み解いた磯田道史による教養書「武士の家計簿 『加賀藩御算用者』の幕末維新」を、森田芳光監督&堺雅人主演で映画化。御算用者(経理係)として加賀藩に代々仕えてきた猪山家の八代目・直之。しかし当時の武家社会には身分が高くなるにつれて出費が増えるという慣習があり、猪山家の家計もいつしか窮地に追い込まれてしまう。そこで彼らは、直之の提案で武家とは思えないほどの倹約生活を実行することになる(映画comより)

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後で原作本を買った。粗野なワタクシお茶こぼしてベコベコ(-"-;)「しあわせのパン」が副読本、「はやぶさ遥かなる帰還」がメイキングだとすれば、「武士の家計簿」は別物。映画は原作の一部。

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作者が神田の古本屋で現存する37年分の家計簿を発掘したもの。映画観なくてもおもしろい。その証拠に本は20万部も売れたのだ。
「金沢藩士猪山家文書」という武家文書に、精巧な「家計簿」が例を見ない完全な姿で遺されていた。国史研究史上、初めての発見と言ってよい。タイム・カプセルの蓋を開けてみれば、金融破綻、地価下落、リストラ、教育問題…など、猪山家は現代の我々が直面する問題を全て経験ずみだった!活き活きと復元された武士の暮らしを通じて、江戸時代に対する通念が覆され、全く違った「日本の近代」が見えてくる。 (amazonより)

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売却家財一覧。こんな感じで資料が豊富でおもしろい。猪山家の家族の物語でもある。

明治の武士の姿も興味深い。文明開化・富国強兵・日清日露戦争・・・と一緒くたに語られてしまうけど、直之の子・成之は海軍主計となり年収は現代の3600万!金沢の親族は役所に入れなければ年収150万!の厳しい現実。正に没落士族・・・薩長の田舎侍によって官僚がたっぷり甘い汁を吸う構図ができていたのだ。

歴史とは過去と現在のキャッチボールである。歴史とは今を生きる我々が自分の問題を過去に投げかけ、過去が投げ返してくる反射球をうけとめる対話の連続・・・

作者のあとがきがとっても印象的でした。
posted by ちぃさま at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | 更新情報をチェックする
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