2010年04月01日

下流の宴〜林真理子

書店で結構積まれていたので、なんとなく手に取りました。

41IkiKKu7RL__SL500_AA300_.jpg

作年の3月から12月末まで毎日新聞で連載していて、大変な評判だったようです。3日間の立ち読みで読破してしまいました。大変おもしろい内容なので、「立ち読みで読みました」なんて言うのは著者に失礼です。

 
100331_1803~010001.jpg

売れてます。

幼い時に亡くなった父親は医者、自分は地方の国立大学出、夫は早稲田の理工学部、そこそこの中流家庭の主婦と信じる:由美子(48歳)。溺愛するジャニーズ系のイケメン息子:翔は、まさかの高校中退→フリーター。しかも家出して、教養のない下品な(由美子マター)フリーター娘:玉緒と同棲して結婚すると言いだすところから物語はスタートする。

「下流社会」については沢山のリポート本が出ているけど、小説でその世界を描けるのは林真理子ならではと思う。「由美子の考えが偏狭的!で不愉快」と終わらせてしまうには勿体ない。小説の背景は現代の世相も散りばめた深く広いものだ。これはじっくり自分の中で反芻&妄想してみたいと思う。

将来にアルバイト人生以上の何も求めない二十歳過ぎの息子を持つのは確かに厳しいけど、自分のことさえ思う通りにならないのに、子供に期待をかける子育とは大変なものだなぁ・・・・と意気消沈したと同時に、自分の中の劣等感・見栄を突きつけられた感じもして、ある意味で痛快だった。

品のないフリーターが医者になって上流へ。医者の娘の中流家庭の主婦:由美子が家族まること下流へ落ちていくことを暗示して物語は終わる。富む者はますます富み、格差社会まっしぐらだ。

昔の日本は「一億総中流」と言われ、意識調査で「国民の90%は自分と中流と思っている」とよくニュースや新聞でも言われていました。私が中学生〜高校生の頃かな?銀行だろうと町の工場だろうとフルタイムで働いていれば立派な職業で中流家庭だったんです。豊かではないけど貧困ではなかった。

私は年齢的には48歳の偏狭主婦に近いけど、マインドは完全に「下品な娘」から「国立大学医学生」になったフリーター娘:玉緒に共感した。

読後の率直な感想は医学部受験とは言わないけど『私も玉緒みたい死ぬ気で勉強したかったなぁ』

今からでも志があれば遅くなない、まだ人生は長い。あきらめないで星に手を差しのべてみるさ。

posted by ちぃさま at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック