岡本太郎作【明日の神話】


瀬戸内寂聴が瀬戸内晴美時代に書いた【かの子繚乱】を知ったのはいつだったのか・・・酒井美意子【ある華族の昭和史】と並ぶ愛読書。長年の間にカバーも無くなり煮しまってしまったので、今回新装版を買った。カバー装画は以前の方が断然いいけど、字が大きく読みやすくなった。
東京から多摩川を越えたところの川崎市高津区。かの子は付近一帯の大地主である大貫家の長女で、少し先の大山街道の広大な実家の屋敷で太郎は産まれたのである。



1968年から翌年にかけて制作され、【太陽の塔】と並ぶ太郎氏の代表作。しばらく行方不明になっていたが2003年に発見され、大規模な修繕後に2008年から渋谷で恒久展示が決まった時は随分話題になったのを覚えている。
第五福竜丸の水爆の瞬間を描いたとのこと。旧前田侯爵邸に行く時は乗り換えで必ず通ることになっているのです。

しかし、往き交う人の中でこの絵に目を留める人は少ない。反対側に見えるスクランブル交差点名物 集団行動の動画を撮る人が連なっている。
さて、次の行き先は岡本太郎の母親である 作家 岡本かの子の文学碑。

しかし、往き交う人の中でこの絵に目を留める人は少ない。反対側に見えるスクランブル交差点名物 集団行動の動画を撮る人が連なっている。
さて、次の行き先は岡本太郎の母親である 作家 岡本かの子の文学碑。

瀬戸内寂聴が瀬戸内晴美時代に書いた【かの子繚乱】を知ったのはいつだったのか・・・酒井美意子【ある華族の昭和史】と並ぶ愛読書。長年の間にカバーも無くなり煮しまってしまったので、今回新装版を買った。カバー装画は以前の方が断然いいけど、字が大きく読みやすくなった。
【かの子繚乱】新装版文庫は663ページと大作で。かこ子に関わる登場人物は谷崎潤一郎・芥川龍之介・川端康成・・・豪華で、かの子、兄の晶川、夫の一平、息子の太郎、それぞれの物語、かこ子の作品や解説、同居していた恋人による追想、パリに住む太郎との往復書簡。もう何冊分かの内容が詰め込まれた本。なんたって作者のあとがきが【かの子繚乱 その後】として出版されているほど。
毎回読む度に濃すぎて大変なのでかなりの部分を読み飛ばすので、今回久しぶりに読むと初めて読んだような気持ちになった。
東京から多摩川を越えたところの川崎市高津区。かの子は付近一帯の大地主である大貫家の長女で、少し先の大山街道の広大な実家の屋敷で太郎は産まれたのである。

堤防沿いの二子神社の境内に立つ文学碑【誇り】は昭和37年岡本太郎作。【かの子繚乱】は文学碑の除幕式で終わる。
除幕式ではノーベル賞作家 川端康成が祝辞を読んだのである。川端康成は大正11年頃から岡本家に出入りし、かの子の文壇デビューに向けて助言をし理解者であった。

すでに詩人・仏教研究家・岡本一平の妻として有名人だったかの子は、昭和11年に文壇デビューを果たし翌12年〜13年間に目覚ましい活躍で文壇を征服するも13年末に病に伏せ翌年死去。
台座は巨匠 丹下健三作。
実はこの建造物、子供達の恰好の遊び場で終始子供が駆け回り、とてもとても感慨に浸る雰囲気でもなく、台座に刻まれた太郎氏による【この誇りを一平 かの子の霊に捧ぐ】を見つける気も失せ、そさくさと後にした。
大貫家の立ち並んだ蔵の最後のひとつが平成12年まで残っていたそうで、もっと早く行けば良かった。
岡本かの子は、その強烈なのスケールにおいては、あの岡本太郎でさえ小者と思えてしまうし【この親にしてこの子あり】というより【この親無くしてこの子無し】というところ。
岡本かの子は、その強烈なのスケールにおいては、あの岡本太郎でさえ小者と思えてしまうし【この親にしてこの子あり】というより【この親無くしてこの子無し】というところ。
さて肝心のかの子の作品は、青空文庫で無料で数作ダウンロードしたのだけど、古いニンゲンなワタクシ・・・本は紙をめくらないと読めないです。というわけで書店に行くと新装版の短編集がありました。
なんと❗️岡本かこ子原作の橋本マナミ主演の日台合作映画【越年 Lovers】が公開されるというではありませんか。
短編なので読みやすく、80年前以上前に書かれたものとは思えない感性の瑞々しさと芳醇さ、格調高い表現、痛烈だけどどこかユーモラスなオチ。妙に面白い、いやハマる。
岡本かの子ブーム来るか❗️❓